都市で実現できる、農家と市民の新しい関係

(なにわの農業塾2015 第1回「地域コミュニティ」 2015.1.21)

農+地域コミュニティ

「大阪市都市型農業振興事業」として「なにわの農業塾2015」が開催されました。この取り組みでは、市内農家を中心に、農や食に関わる活動を展開する専門家を交え、市内農業の新たな可能性を切り開くための講座と、参加者同士の議論を行います。

農+地域コミュニティ

市内で活動される現役で先進的に活動される農家の皆さんにお集まりいただきました。プログラムを通して農家同士のつながりも深めていきます。

第一回目のテーマは「地域コミュニティ」。
市内農業では多角的な農業経営が求められるため、様々な分野の専門家や地域住民と連携し、新しい価値を生み出すことが重要です。
また、近年農業への注目が高まる一方、市内で活動する農家と市民が交流を持つ機会が少ないという現状があります。
そのような背景を踏まえ、全国各地でコミュニティづくりを実践するstudio-L代表の山崎亮さんに、コミュニティデザインの視点から市内農業の可能性についてお話しいただきました。

都市で暮らしながら実現できる、農家と消費者の新しい関係。

今、新しいライフスタイルとして自然豊かな地方での生活が注目されています。
ですが、実際は仕事や医療などのことを考えると、ほとんどの人が移住まではできないのが現状です。
「頭で描いている理想の生活が、都市でできたらどんなにいいだろう」と思っている人はかなり多いと思います。
大阪市民は市内に農地があることを知っていますかね?もし「地方に移住したい」と思っている人が、市内の農業のことを知ったらどうなるでしょうか。
わざわざリスクを負って移住しなくても、都会の中で田舎のようなスローライフを送ることができるかも知れないと考える人はかなりいるんじゃないでしょうか。

農+地域コミュニティ

studio-Lが全国の様々な地域で展開するコミュニティデザインの事例をもとに、参加者と意見を交えながらコミュニティの可能性を考えます。

都市部のコミュニティの課題

また、街では地域コミュ二ティの希薄化が問題になっています。
現在、大阪市内で自治会に加入している世帯は6割を切っています。かつての自治会中心のコミュニティは、維持できなくなってきています。
それに代わる地域をつなぐキーワードとしても、「農」は有効です。
私たちが実践している「北加賀屋みんなのうえん」は、農を通して様々な世代の人が集まっています。農作業は大変なので、みんなで役割分担して協力しながら野菜を育てていると、自然にコミュニティが作られてきます。
最近では、それぞれの得意技を活かした“大人の部活動”が始まったりもしています。美味しいものを食べたいということは多くの人に共通した関心ごとです。
だから、暮らしの中に農を取り入れ、自分でつくった野菜を食べることができる「農」は、失われた地域コミュニティを復活させる可能性があると僕は考えています。

農+地域コミュニティ

農家以外にも、様々なかたちで農や食を盛り上げる活動を行う方も参加。それぞれの視点からのアイデアを共有しました。

山崎 亮

guest’s profile

山崎 亮 さん

studio-L代表 / コミュニティデザイナー
http://www.studio-l.org
地域の課題を地域に住む人たちが解決するためのコミュニティデザインに携わる。まちづくりのワークショップ、住民参加型の総合計画づくり、建築やランドスケープのデザイン、市民参加型のパークマネジメントなどに関するプロジェクトが多い。東北芸術工科大学教授。

2016.2.8
from "Osaka City Farmers Report 2015"

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