料理の力で生産者と消費者をつなげる

(なにわの農業塾2015 第4回「食」 2015.3.4)

農+食

東日本大震災や産地偽装の影響で、食の安心・安全が注目され、生産者を知り、顔の見える野菜を買いたいという消費者のニーズが高まっています。しかし現状は、当たり前のように全国どこの野菜でも安く手に入るため、地元の農家のことを地元の消費者が知る機会はあまりありません。
日本各地の想いをもった生産者と消費者を「食」を通してつなぐ活動を続ける料理開拓人の堀田さんに、食の視点からみた市内農業の可能性についてお話しいただきました。

農+食

市内農家の皆さんから、自分が生産して販売した野菜がどうやって市民に食べられているのかまでは知らない、という声が多くあがりました。

堀田さんの生産者と消費者をつなげる旅のはじまり

僕は実際に生産地を訪れ、農家と一緒に販売方法を考えたり、都会の若い人たちに野菜の魅力を伝える仕事をしています。
活動のきっかけとなったのが、滋賀県の40歳代以下の若手農家で結成された集団「コネファサムライプロジェクト」との出会いです。彼らは自分たちの未来に不安を感じていました。
そこで、大阪のデザイナーたちと力を合わせて田植え体験イベントを企画したり、料理人と一緒に滋賀の野菜を使った食のイベントなどを開催していきました。生産者が消費者と関わりを持つきっかけをつくりました。
開催を繰り返す毎に参加者が増え、最後に農家だけで企画から運営までをするというコンセプトで行ったイベントでは、100人もの人が訪れるほどになりました。最初は、なかなか周りの農家からも認められませんでしたが、いまでは滋賀の農業を代表する団体にまで成長しました。

農+食

皆さんそれぞれに自分のつくった野菜には自信があり、美味しい食べ方を伝えたいという想いがあふれていました。

まずは、農家と消費者がつながる場をつくること 。
消費者は、安心さや美味しさを求めて、
「知っている農家」から野菜を買いたいと思っている。

コネファの皆さんが変わったのは、彼ら自身が農家以外の人に興味をもち、関わりを持とうと行動したからです。いろいろな人が力をかしてくれて、活動に多様性が生まれました。同業者だけはなく、様々な業種とコラボレーションして取り組むことで、想像もしない新しい可能性が生まれることを目の当たりにしました。
さらに、イベントを通して出会い繋がった消費者は、その農家の大切なファンになり、「この人から野菜を買いたい」というようになり販売促進にも繋がっています。
農家とつながりをつくり、その人の野菜を買うことは、 美味しい野菜が手に入るだけではなく、 農家を支えることにもつながるという大きな価値があると考えています。

農+食

堀田さんが生み出す食のモザイクアート「foodscape!」は、美しさと美味しさで生産者の想いと消費者の感動をつなげます。

堀田 裕介

guest’s profile

堀田 裕介さん

料理開拓人
http://food-scape.com
「食べることは生きること 生きることは暮らすこと」 をテーマに、自ら生産者の元へ赴き、生産者の暮らしを知り、寄り添いながら食の本質を生活者へ届ける料理開拓人。  食の安心・安全だけでなく、美味しく楽しいことを自らのアートの感性を活かした 「foodscape!」で表現し、五感を通じて食に向き合う空間を創出する。

2016.2.8
from "Osaka City Farmers Report 2015"

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